外壁は家の一番外側で常に日光や雨風のダメージを受けながら家を守ってくれていますので、定期的に点検・メンテナンスをする必要があります。それに、外壁は一番に人の目につく場所ですので、ずっと綺麗に保っておきたいですよね。せっかく新築した家も、数年経つと外壁にヒビのようなものがちらほら。そうなってくるとリフォームした方がいいのだろうと思いますが、外壁のリフォームってどのような種類があるのかわからない方も多いかと思います。
そんな「外壁のリフォームをしたいけど、いまいち勝手がわからない、詳しく知りたい」という方に向け、今回は外壁リフォームをするメリットや種類、相場をご説明いたします。

外壁リフォームは必要か？

結論から言うと、答えはYES。外壁の種類や状態にもよりますが、外壁リフォームは必要です。
雨漏りや外壁の破損など家に住むことに直接的な影響が出ないのであればそのままにしておいても良いと考える方もいますが、目に見えていなくても外壁の内側に雨水や害虫が侵入し、腐食して家の耐久性が低下する恐れがあります。

外壁リフォームの種類について

それでは外壁のリフォームにはどのような種類があるのでしょうか？
外壁のリフォーム方法は主に以下の3種類です。

・外壁塗装（外壁塗り替え）
・外壁材の「重ね張り」
・外壁材の「張り替え」

各外壁リフォームについてご説明いたします。

外壁塗装（外壁塗り替え）

外壁塗装は外壁材を使わず、塗装を塗り直すタイプの外壁リフォームです。塗装の色を変えれば一気に家の見た目や雰囲気も変わりますし、見た目だけにかかわらず家の劣化を防ぐ働きがあります。塗料にも種類があり、安価な「アクリル塗装」や耐久性に優れた「フッ素塗装」、汚れが付きにくい「光触媒塗装」などがあります。

外壁塗装の費用相場は「選んだ塗料の金額」「諸経費」の合計金額で決まります。
ここでいう「諸経費」というのは主に

・足場代
・養生
・飛散防止ネット
・高圧洗浄
・下地調整

などがかかります。

メリット
外壁材を使わないので費用が抑えられます。また、塗装の色を変えれば家全体の雰囲気も簡単に変えられることです。工期も短く、金銭的にも負担が軽い外壁リフォームの方法です。

デメリット
外壁の劣化が深刻な場合は対応できない場合があります。また、すでに3回以上塗り替えをしていたら、塗膜が剥がれやすいなどの不具合が出てくる可能性があるため、別のリフォーム方法を検討した方が良いでしょう。

外壁材の「重ね張り」

外壁材の重ね張りは、「カバー工法」とも言い、外壁リフォームの中で人気が高いリフォームです。現状の家に設置されているサイディングを取り外さずに上から金属サイディングを張る工法です。

外壁材の重ね張りリフォームは、既存の外壁材の撤去や仮住まいの準備が必要ないため、張り替えよりも低コストで済みます。

メリット
既存の外壁の上から張り付けるので劣化が進んだ外壁のリフォームでも対応でき、既存の外壁の撤去費用が掛からないので「コストを抑えやすい」ことです。

デメリット
外壁を新しく上から張り付けるので、建物に負担がかかる点です。外壁材が二重になる分、家が重くなって地震の揺れなどを強く受けやすくなる恐れがあります。
また、既存の外壁材を剥がさないため外壁の下地を確認できず、外壁の内部で起きている腐食や害虫被害などの劣化を見落とす可能性もあります。

外壁材の「張り替え」

既存の外壁を剥がして、新しい外壁を張り付けるリフォーム方法です。外壁を撤去するため、古い外壁の撤去費用や下地費用など細かい費用が発生します。
張り替えリフォームの場合、外壁の撤去費用などが発生するため、重ね張りの約2倍ほどの費用がかかります。

メリット
古い外壁を撤去するので建物の負担が軽くなり、重量がある外壁材も施工しやすくなります。また、壁の内側の劣化も補修して耐久性の高い新しい外壁で家を長持ちさせられます。

デメリット
張り替えリフォームは、重ね張りや塗り替えなどの他のリフォームに比べると、多くのコストがかかります。また、一時的に外壁が取り払われてしまうため、工事期間中は仮住まいを用意する必要があります。

外壁リフォームをする適切なタイミングとは？

外壁素材に劣化がなくても、塗装の機能が低下したらリフォームを検討した方がいいでしょう。下記のような劣化症状が出た場合は注意が必要です。

・チョーキング
外壁を触ってみて粉が付く現象のことです。塗料が劣化して粉末状になっている状態だと外壁を守るという塗装の機能が失われています。放置すれば外壁素材が侵食されていく場合があります。目安として塗料の耐用年数は8年～20年程度です。

・クラック
外壁に亀裂が入った状態のことを言います。0.3mm以下のひび割れなら緊急性は低いですが、もし1mmを超えるようなクラックが見つかったらすぐに補修したほうが良いでしょう。雨漏りや虫が侵入しやすくなってしまいます。

・塗膜剥離
外壁の塗装が膨らんでいたり、剥がれ落ちる現象のことです。塗料は下地と密着していなければ効果がありません。膨らんでいるだけでも内部に水が侵入して劣化している可能性がありますのでリフォームを検討する必要があります。

・コーキング破損
サンディングボードの隙間を埋めているゴム状の素材のことをコーキングと言います。コーキングに亀裂が入ってしまうと外壁の内部まで雨風が侵入してしまいますので、早めに補修する必要があるでしょう。

・ボードの反り返り
サイディング外壁のボードが反り返る現象のことです。外壁の一部の板が目に見えて反り返っている場合は補修が必要ですので、リフォームすることをお勧めいたします。反り返りがひどくなると雨漏りや虫が侵入する恐れがあります。

外壁塗装に最適な季節

外壁塗装のリフォームをする場合は、「乾燥させる」という作業があります。そのため、工事に向いていない季節があることを覚えといたほうがいいでしょう。

以下の条件に1つでも当てはまる場合は、塗装工事には向いていない状況となります。

・気温が5°C以下
気温が5°Cを下回る状況だと塗料が定着しにくいです。無理に塗装をすれば塗料が定着せずに数年で剥がれ落ちる場合があります。

・湿度が85%以上
ほとんどの塗料が湿度85%以上では塗料の乾きも悪くなり、結露してしまう恐れがあるため塗装ができません。
高湿度で乾燥が不十分になると、色ムラになってしまったり、結露などの水分塗料が混ざってしまうと、塗装が膨れ上がったりするケースがあります。また、外壁と塗料の密着が悪くなり、剥がれ落ちてしまう場合もあります。

・雨が降っている
雨の中で外壁塗装をすると、塗料に雨水が混ざってしまいます。塗りムラや色ムラができるだけでなく塗料に水泡が混ざってしまい、仕上がりの外観が一気に悪くなってしまう場合があります。

上記の条件を避けるのに最も適した季節はどの地域においても春です。
ただし、必ずしも春だけに外壁塗装をしなければいけないということはないので、業者さんに相談し適切な時期を選んでもらいましょう。その際はしっかりと理由を聞き納得した上で外壁塗装を任せるようにしましょう。

外壁と他のリフォームを同時期に行うとお得!?

外壁リフォームを行う際は、必ず家の周りに足場を設置します。足場を設置することにも費用がかかりますので、そのタイミングに合わせて、家のリフォームを行うとお得になります。

屋根塗装

屋根塗装のみをする際にも、足場の設置は必須となります。屋根塗装と外壁リフォームを別々におこなうと、その都度の工事金額は安くなりますが、トータルで見ると高くなってしまいますので、足場を一度設置したきに同時におこなうのがおすすめです。

太陽光パネルの設置

近年太陽光パネルを設置するお家も増えてきました。屋根塗装の時と考え方は同じですが、太陽光パネルを設置する際にも足場は必要です。
また、一度太陽光パネルを設置した後に屋根塗装を行おうとすると、太陽光パネルを外して塗装をしなければなりませんので、太陽光パネル設置を考えられている方は、合わせて外壁・屋根塗装をおこなうのがおすすめです。

まとめ

外壁のリフォームについてお話しさせていただきましたが、いかがだったでしょうか？
外壁リフォームをするかどうかは耐用年数で考えるよりも劣化具合を確認して決めた方が良いでしょう。コーキングの破損や大きなクラックなどがあれば早めにリフォームした方が良いです。
外壁リフォームは素人ができるものではなく、専門の技術と知識を持った業者さんにお願いすることになります。そのため、業者選びはとても重要です。技術力が高いのは当然のことですが、相談からリフォーム完了までしっかりサポートでき、コミュニケーションをとってくれる業者へ任せるのが良いでしょう。

株式会社おうち工房では、住宅のリフォームの施工や相談も承っておりますのでお気軽にご相談ください。